喪中はがきを出したお相手から年賀状が届いた時、どのように対応すればよいのでしょうか。
・かえって何もしない方が良いの?
- 何もしない
- 念のため、寒中見舞いを出す
の二択となるのですが、より詳しい解説をこのページでしていきたいと思います!
喪中はがきを出したのに年賀状が届いた時の正しい対応
喪中ハガキを出したけれど年賀状が届いた場合には、一般的に次の2つのケースがあげられます。
- 年賀状の投函と行き違いになり、喪中ハガキが届いた時には既に年賀状を投函していた
- 相手が喪中はがき受取ったことを忘れ、うっかり年賀状を出してしまった
どちらの場合も、既にこちらから喪中ハガキを送っていたのであれば、少し驚いてしまいますよね。
そんな時の正しい対応について確認してみましょう。
実はネット上では同様の質問が毎年のようにされているのですが、何もしなくていい派の方が多数を占めているように思われます。
※参考:ヤフー知恵袋
家が喪中で昨年11月に喪中ハガキを出したたのに・・・
相手が喪中はがきを見る前に年賀状を投函していたケースへの対応
喪中ハガキを12月10日頃までに届けられなかった場合、既に相手の方が年賀状を投函した後に、喪中はがきが届いた可能性があります。
例年の年賀状の受付は12月15日からが始まるため、どうしても年賀状の投函と行き違いが発生してしまうのです。
このケースの場合は事前に喪中はがきを出しているので、あえて年賀状に対する返礼をする必要はありません。
「しまった!喪中はがきが届いたけど、もう年賀状を出してしまった…。気を悪くさせてしまうかも…」と、むしろ相手の方が申し訳ないことをしてしまったと心を痛めて下さっていることも考えられます。
こんな時に丁寧に返礼をすることで、却って念押しをしているような印象を持たれる場合もあります。
お相手に気を遣わせてしまう結果になっては本末転倒ですから、そのまま何もせず先方のお年賀の気持だけ受取っておくのがスマートです。
その際は、年賀状を頂いた事に対しての御礼と喪中にて年賀状が出せなかったお詫びは書き添える程度にし、あくまで季節の挨拶状として送るのが良いでしょう。
今後も親しくお付き合いのほどお願いしたします。などと入れると尚良いのではないでしょうか。
相手が、こちらの喪中はがきのことを忘れていたと思われる場合の対応
では、年賀欠礼を12月前半までに先方に届けていたのに年賀状が届いたという場合。
これは先方がそもそも喪中はがきに気づかず見落としていた場合や、既に準備していた年賀状を抜き忘れてしまったケースが多いかと思います。
いずれにせよウッカリが原因で年賀状が届いてしまったということですね。
実はこのケース、意外と珍しくはありません。
暮れはそれぞれ忙しいですから、喪中ハガキを受取ったことを忘れてしまうこともあるでしょう。
送ったほうからすると、うっかり忘れるなんて…という気持ちになってしまいますが、お相手にもそれぞれご事情がありますから責めないであげてくださいね。
最近は「筆ぐるめ」などのとっても便利なソフトで毎年決まった人に連続印刷で年賀状を印刷してる人もいますから、住所録やアドレス帳のチェックを外し忘れてしまうことも多いですね。
喪中ハガキが届いていたことに後から気付いて、申し訳ないことをしたと気にされていることもあります。
意図せず喪中の人に年賀状を送ってしまったわけですので、丁寧に返礼を出すと、なおのこと申し訳ないという気持ちにさせてしまいます。
追い討ちをかける事になりかねませんので、あえて返礼のお返事は出さないのが穏やかです。
本来の喪中はがきの意味
本来、喪中欠礼のはがきは、あくまでも「年賀欠礼状」と言って、身内に不幸があり悲しい心持ちのため年始のご挨拶を控えますという旨を伝えるとためのもの。
先方へ「年賀状を送らないでください」というお願いするためのものではないため、年賀状が届いても不思議なことではありません。
一般的には年賀状はおめでたい新年のご挨拶であるため、喪中の方に出すのは遠慮した方がいいとされていますが、実は喪中の人に対して年賀状を送ってはいけないというルールや決まりはありません。
ですから、喪中ハガキを出したのに年賀状が届いた!どうして?と、あまり深く考えないでくださいね。
特に、お世話になった上司や先輩だと、なおさらです。本来は返礼の必要はありませんが、どうしても心配だという方は「寒中見舞い」を出して返礼をするのが良いかと思います。
喪中はがきを出す⇒年賀状が来る…マナー違反ではありません!
「喪中はがきを出したのに、なんで年賀状を送ってくるんだ!」
このように怒りマックスになる方もいますが、これははっきり言って怒るほうが100%おかしいです。
さっきも説明したのですが、喪中はがきは「年始のご挨拶を控えますという旨を伝えるとためのもの」です。
あなたからの年賀状はやめてくださいね、という意味は含んでいません。
なのに年賀状をくれた相手を非常識者扱いするような人もいるわけです。
ちょっとあまりにも愚かですし、自分の勉強不足を恥じたほうが良いレベルですよね(^-^;
以下のように、こんなことで怒っている方も多いのが今の日本です。
こんな醜態はさらさぬよう、気を付けたいものですね…。
喪中はがきを出した相手から年賀状が届きました。
昨年3月に父が亡くなったので、11月初旬に喪中はがきを出しました。
なのに、出した相手から年賀状が届きました。
しかも5人も!
※引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1021928455
喪中ハガキを出したのに年賀状送ってくる人ってなんなんでしょうか?
こちらが喪中なことを気遣うわけでもなく、今年もよろしくもなく、自分の言いたいことだけ書いてある年賀状にイライラしました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11118975571
喪中はがきを出したのに年賀状が来ました。
これってマナー違反ですよね?
昨年11月に喪中はがきを出しました。当然今年の正月は年賀状は来ないだろうと思っていたら…元旦から遅れること4日、主人の高校時代の友人から年賀状が届いてびっくり!正直「はぁ!?」って思いました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1453574049
もっと学校で喪中はがきの意味を教えたほうが良いのでは!?と思っちゃいます…
年賀状を送ってきた相手への寒中見舞いの出し方、書き方
喪中はがきを出したけど年賀状が来たという場合、さっきも言いましたが「何もしない」でオッケーです。
ですがそれだとなんか気持ち悪いし、、、という場合は「寒中見舞いを送る」ことで全てが解決します。
そういった場合は、以下にまとめた寒中見舞いのマナーに沿った形で手配をしておきましょう。
寒中見舞いはいつ出したらいいの?適切な時期は?
「すぐにでも返事を」と思われるかもしれませんが、寒中見舞いという形返礼をする場合は正月の松の内は避け、松の内が明けた1月8日~立春(2020年は2月4日)の間に届くように出しましょう。
※現在では、地域によって松の内の時期が分かれてます。
主に関東が1月7日まで・関西が1月15日までとされているところが多いようです。
その地域の松の内の翌日以降に合わせて出してくださいね。
ちなみに、立春が過ぎてしまう!とギリギリになってしまった場合は「余寒見舞い」に変えて出すとよいでしょう。
余寒見舞を出す期間は、暦の上で立春(毎年2月4日ごろ)を過ぎてから寒さの厳しい2月末頃(寒い地方では3月中旬頃)です。
春は迎えたもののまだ厳しい寒さが残っている時期に、相手を気遣うものとして出すものです。
寒中見舞いを出せなかった場合には余寒見舞いで年賀状に対する返礼をしても構いませんので、覚えておくと便利ですね。
寒中見舞いに書くべき内容は?
実際にどういった経緯で相手の方が年賀状を送ったのか確認しようもないことです。
なのでこちらから寒中見舞いとして返礼をする時には、「嫌味に感じられてしまうかも」「相手に気を使わせてしまうかも」と様々な考えを巡らせてしまいますよね。
しかしここはシンプルに、あくまでも季節の挨拶状ですから、
年賀状を頂いたお礼
「寒い日が続きますが、いかがお過ごしですか」などと相手の健康などを気遣う気持ちを伝えること
を主としたものにしましょう。
どうしても気になってしかたがないという方は、「欠礼のお知らせが行き届かず申し訳ありません」などと一言だけさりげなく触れる形であれば差し支えないでしょう。
嫌味に感じられてしまうことも、相手に気を使わせてしまうこともなく、今後もわだかまりなくお付き合いが続けられるのではないでしょうか。
そしてイラストは、干支やお正月を連想させるデザインのものは避け、冬や早春らしいイラストを選びましょう。
また、「拝啓」などの頭語や、「敬具」などの結語も使用しません。
下記は喪中ハガキを出した人から届いた年賀状に対する返礼として寒中見舞いを出す場合の文例です。
具体的な文例紹介
お年賀のご挨拶ありがとうございました
皆様には佳き年をお迎えになられたご様子
心からお喜び申し上げます昨年★月に★★が他界いたしましたので
年始のご挨拶を控えさせていただきました連絡が行き届かず申し訳ございませんでした
本年も相変わりませずよろしくお願い申し上げます
令和二年 ●月
昨年春に★★を亡くしまして ただいま服喪中のため
年始のご挨拶を欠礼させていただきましたこと お詫び申し上げますくれぐれもご家族の皆様には
お体を大切にお過ごしくださいますようお祈り申し上げます
令和二年 ●月
昨年★★月★★日に★★が70歳にて永眠いたしましたので
新年のご挨拶を失礼させていただきました昨年中のご厚情を深謝いたしますと共に
本年も変わらぬお付き合いの程よろしくお願い申し上げます
令和二年 ●月
喪中に年賀状を送ってきた方への返礼文を書く際の注意点まとめ
年賀はがきではなく、普通はがきで出します。
寒中見舞いの場合に弔事用切手はマナー違反とされますので、切手も弔事用切手ではなく、必ず普通切手で出しましょう。
「寒中お見舞い申し上げます」と始めることが多いですが、以下に続く文章よりも少し大きめに書きましょう。
「句読点は入れない」「行頭の一字下げはしない」「数字は漢数字で表記」する方が良いといわれます。これらは寒中見舞いに限った事ではなく挨拶状全般のマナーですが、近頃では句読点は気にしないという傾向にあるようです。
しかし配慮するにこした事はありませんので、気に留めてみてくださいね。
「拝啓」「拝復」「前略」などの頭語や、「敬具」「草々」「かしこ」などの結語は省略します。
本文の後には投函する差出日付(令和〇年〇月、と月までです)を書きます。
通常は「令和○年○月吉日」と書きますが、喪中の場合は「吉日」は省き「令和○年○月」と書きましょう。
喪中ですので、「賀・慶・祝・寿」を含むおめでたい言葉やお正月の言葉を使わないようにしましょう。
ただし、先方のご一族が本年も良い年となりますようにと願う言葉や喜ぶ気持ちの言葉は使用しても構いません
喪中に関する寒中見舞いとはいえ、あくまでも季節の挨拶状ですから「冬」「早春」「寒い」などの季節を表す言葉や、椿の花をはじめ、雪山や雪だるま、雪うさぎや毛糸の手袋など、冬の風物詩をとりいれたイラストや写真を挿入すると良いでしょう。年賀状ではありませんので干支や正月に関するイラストは使用してはいけません。
上司に寒中見舞いを送る場合は、相手への敬意を込めた文章を使い、「本年もご厚誼賜りますようお願い申し上げます」などと書き添えると良いでしょう。
挨拶状とは言え、喪中であったことにも触れる場合は「重ね重ね」「度々」「追伸」など2回目を連想させる「忌み言葉」は必ず避けるようにしてください。
結婚報告や出産報告も兼ねる場合の寒中見舞いであれば、簡潔にそれを報告する一文を加えても構いません。しかし喪中であることに触れる場合の寒中見舞いは、結婚、出産などのおめでたい報告は控え、喪があけてから改めてお送りするのが良いでしょう。